笠寺観音（ご詠歌で心安らぐ）2026年の恵方観音

Kasadera Kannon

笠寺観音のあらまし
本堂
ご利益と真言
御朱印
笠寺の由来と玉照姫の伝承
多宝塔などの写真
おもかる地蔵さま
年中行事・イベント
案内図
尾張四観音を巡礼

1300年近い歴史を誇り
十一面観音を祀る古刹

正式名は笠覆寺（りゅうふくじ）です。

「尾張四観音」のひとつで名古屋市南区にある真言宗の寺院です。大須観音と同じ宗派です。奈良時代にあたる天平5年（733年）の創建で1300年近い歴史があります。境内は常にご詠歌が流れており心が安らぐ寺院です。尾張四観音の寺院では、もっとも多く10回以上は参拝しています。2026年（令和8年）の「恵方観音」になります。

開基は次のように伝承されています。

呼続（よびつぎ）の浜辺に流れ着いた霊木が夜な夜な不思議な光を放ち、見る人は恐れをなした。近くに住んでいた禅光（ぜんこう）上人は夢のお告げを受け、その霊木を彫らせて十一面観音菩薩の像を造り、堂を建て、そこに観音様をおさめ、寺号を「天林山小松寺（のちの笠寺観音）」とした。天平五年（733）のことであった。

本堂内

下記の写真は拡大表示します。


山門	山門から本堂の眺め

人々を災難から守り現世利益を授けると伝えられています。特に笠寺観音は創建からの歴史で、縁結びのご利益を伝えられています。また「なごや七福神」の霊場にもなっており、恵比寿様を祀るため、商売繁盛のご利益もあります。

ご真言（十一面観音）

オンマカキャロニキャソワカ

御朱印

納経料は500円です。「なごや七福人」の霊場でもあり、恵比寿様の御朱印として頂きました。ご本尊の「十一面観音」は申し出により授かることができます。受け付けは16時までで、イベント時などは書置きのときがあります。

歴史と名称の由来

観音様と玉照姫の物語として伝承されています。

縁結びのご利益があるとされています。

ここに一人の娘がいた。彼女は鳴海長者・太郎成高の家に仕えており、その器量を妬まれてか、雨の日も風の日も、ひどくこき使われる日々を送っていた。ある雨の日、雨露に濡れる観音様の姿を見て気の毒に感じ、自分がかぶっていた笠をとり、観音様にかぶせたのであった。その縁か後日、関白・藤原基経（もとつね）公の息子、中将兼平（かねひら）公が下向のおり、長者の家に泊まった際にその娘をみそめ、自分の妻に迎えようと決心した。

玉照姫と兼平公

苦境を救われ兼平公の妻となった彼女は「玉照姫＝たまてるひめ」と呼ばれることとなった。この観音様によって結ばれた玉照姫・兼平公ご夫妻は、延長8年（930）、この地に大いなる寺を建て観音様を奉安し、寺号を小松寺から「笠覆寺＝りゅうふくじ」に改めた。この寺号が「笠寺＝かさでら」の名の由来である。
以来、現在に至るまで「笠覆寺」は「笠寺観音」の通称で親しまれ、厄除けや縁結びの観音様として、多くの人々の信仰を集めることとなる。

多宝塔には阿弥陀如来

六地蔵

六地蔵は六道（地獄道、餓鬼道、畜生道、阿修羅道、人間道、天道）にある衆生（命あるもの）の苦悩を救うお地蔵さまです。

おもかる地蔵さま

六体のお地蔵様が祀られています。お地蔵さまを持ち上げ、次にお願いごとをしたあとに、もう一度お地蔵様の体をゆっくり持ち上げて、軽いと感じたら願い事が叶うとされます。しかし重いと感じたときは、願いが叶う時期は遅いとされています。

おもかる地蔵は全国各地にもあります。

その他の写真

写真は拡大表示します。

大きな写真を掲載しています。
（パソコンでの閲覧を推奨）

本尊ご開帳を拝観

8年に1度のご本尊の「十一面観音」を拝観させていただきました。

おもな年中行事・イベント

公式サイトから出典

年中行事として毎月6日、16日、26日は屋台や出店がならぶ「六の市」が開かれ、境内は賑わいをみせています。（雨天を除く）また祈祷も行われています。

2025年（12月のおもな行事）

12月6日(土)…祈願日。ご祈祷：午前10時、午後1時
12月16日(火)…祈願日。ご祈祷：午前10時、午後1時
12月18日(木)…観音縁日。ご祈祷：午前10時、午後2時
12月20日(土)…好天なら「かさでらフリマ・クリマ」
12月26日(金)…祈願日。ご祈祷：午前10時、午後1時
12月27日(土)…好天なら手作りマルシェ「かんのんひろば」（かんでらmonzen亭主催）開催
12月28日(日)…不動明王縁日。ご祈祷：午前10時
12月31日(水)…大晦日。深夜11時45分頃から翌1時まで「除夜の鐘」。お一人一回300円～

2026年（1月と2月のおもな行事）

1月1日～7日…初詣。初参り
1月1日(祝)…元日。ご祈祷：午前10時、11時、午後1時
1月2日(金)…ご祈祷：午前11時、午後1時
1月3日(土)…ご祈祷：午後1時
1月4日(日)…ご祈祷：午後1時
1月5日(月)…初えびす。財福成就・商売繁昌で信仰されるえびす様の日です。二福神（えびす大黒）お札を求める方多数
1月18日(日)…大縁日「初観音」。ご祈祷：午前10時、午後2時。「お笠祈願」笠寺観音本尊の観音様がかぶっていた『お笠』をあなたの頭にもかぶせて祈願します（午前9時～午後3時、お一人一回500円）
1月28日(水)…不動明王縁日。ご祈祷：午前10時、午後1時
2月2日(月)…「恵方節分会」前夜祭夜8時より深夜12時まで
2月3日(火)…「恵方節分」会豆まき祈祷。午前9時より午後4時まで

笠寺観音の節分祭は有名です。2026年は「恵方観音」でもあり、例年より多くの人出になりそうです。